satomi111のブログ

私の体験で誰かの支えになれたらいいな

引きこもり 【摂食障害11】

前回の続きになります。

 

薬を飲み始めたのは

高校卒業間近の頃だった。

特に変化はないまま

卒業を迎えることができた。

それから大学入学までの春休みの間

私は彼氏と付き合ってはじめて

毎日会わない日々を過ごした。

彼氏が自動車学校に通うことになって

忙しくなったからだ。

そして私は家に引きこもる生活になった。

 

薬を飲み終わって3日ほどすると

生理が来た。

体重が増えなくてほっとした。

 

しかし家に引きこもるようになってから

自分の中で何かが途切れ

家にあるお菓子を食べるようになった。

最初はひと口だけ

久しぶりに自分の意思で食べるお菓子は

美味しかった。

でもひと口では止まらなかった。

あと1つだけ、次で最後、

と思うのに一袋全部食べてしまった。

 

産婦人科 【摂食障害⑩】

前回の続きになります。

 

生理が止まって半年ほど経って

私はようやくやばいと思い母に話した。

私は将来若いうちに子供を産みたいと

漠然と考えていたので

生理がこないと妊娠しないことに

気づいたからだ。

 

母はすぐに産婦人科に連れて行ってくれた。

高校の制服を着たまま

産婦人科の待合室にいるのは

異様に見えたのだろうか

他の人からの視線をとても感じた。

 

冬のブレザーだけでもかなり重量はあるのに

私は内ポケットや外ポケットに

入れれるだけ物を入れて

痩せすぎだと言われないように

体重を偽ることにした。

裸ではかると42キロの体重は

産婦人科ではかると44キロだった。

母もその時私の体重を知った。

 

でも元が52キロあったことを

医者も母も知らないから

それが痩せすぎだということは

特に指摘されなかった。

ホルモンバランスが崩れてるのかな

ということで

無理やり生理を起こす薬をもらった。

おそらくピルだったのだろう。

副作用として少し体重が増えることがある

と説明された。

私はとても怖くなった。

飲みたくない...

でも今まで通りの生活をすれば

きっと太らない

そう信じて飲むことにした。

 

維持 【摂食障害⑨】

前回の続きになります。

 

42キロになって嬉しかった。

クラスの細い子よりも自分は細い。

クラスで1番体重が軽いと思った。

このままこの体重をキープしたいな

と思った。

でもここでまた前の食事に戻したら

絶対に太ってしまう。

だから同じ食事を続けるしかなかった。

 

季節は冬になり

毎日寒くて仕方ながない。

こんなに寒がりだったっけ...?

寒すぎて学校帰りにバス停から家までの

たった3分ほどの距離も歩けない。

母に泣きながら迎えにきてもらった。

 

そして体力がなくなり

ゆっくりしか歩けない。

いつもため息をついて

暗い表情をしていた。

 

クラスの違う友達に久々に玄関で会うと

めっちゃ痩せた??

と声をかけられた。

んー、ちょっとだけ痩せたよー

と作り笑顔で話した。

めっちゃ足細いよ?大丈夫?

と心配された。

でも細い子たくさんいるし

心配されるほどではないと

私は思っていた。

 

感情 【摂食障害⑧】

前回の続きになります。

 

もともと汗っかきだった私が

真夏にほぼ汗をかかず

プールは寒くて入ってられない。

 

そして何をするにも楽しくなかった。

笑顔がいいね

とよく言われていたのに

心から面白いと思うことが何もない。

テレビを見ていても

彼氏といても

友達といても

感情がほとんどない。

そしていつも食べ物のことを考えている。

お腹いっぱい食べたのは

何ヶ月前かな?

本当はご飯も揚げ物もお菓子も

なんでももりもり食べたいのに

なんで私は食べられないんだろう...

たまにご飯を食べてしまうと

とんでもない罪悪感に襲われる。

毎日、朝とお風呂前とお風呂の後に

からなず体重をはかって

少しでも減ってると嬉しくて

増えてると苛立ちがすごかった。

 

そんな生活をしていると生理が来なくなった。

彼とは避妊を絶対していたし

妊娠ではないと思った。

だから検査もしなかった。

生理が来なくなって3ヶ月くらい経った頃

私は42キロになっていた。

 

 

理想のスタイル 【摂食障害⑦】

前回の続きになります。

 

45キロになってからは

明らかに体が細くなっていた。

でも毎日全身鏡で見ていても

自分ではまだ太いと感じていた。

 

洋服を買うのが好きで

その頃スキニージーンズをよく履いていたけど

もともとMサイズだった私は

Sサイズに憧れていた。

恐る恐るお店でSサイズを試着してみると

すんなり履けた。

そして1番小さいS Sサイズも履いてみた。

ストレッチが全くないブーツカット...

余裕はないけど履けた。

私は嬉しくて迷わず購入した。

 

余裕がないしストレッチも効いてないから

履いたまま座ったりすると

血が止まりそうになってすぐ足が痺れる。

けど S Sを履ける自分に酔っていたのか

そのジーンズをよく履くようになった。

彼氏からも

サトミ、ブーツカットめっちゃ似合うやん!

と褒めてもらえた。

 

夏休み、ハルと一緒にプールに遊びに行った。

初めてのビキニ。

60キロくらいのハルと比べて

45キロの私はガリガリだった。

お腹はぺったんこだし朝も細い。

でも胸も小さくなっていた。

そして真夏なのに

寒すぎてプールに入っていられなかった。

ブルブル震える私を見て

ハルは

そろそろ帰ろうか

と言ってくれた。

 

まだまだ 【摂食障害⑥】

前回の続きになります。

 

私はもともと真面目な性格で

学級委員長などもみんなからの推薦で

なったりしていた。

勉強もできる方だったし

運動もそれなりにできた。

そして負けず嫌いだった。

 

4月の身体測定で

もともと細い友達トモコから体重を聞かれた。

 

私も教えるから〜!

 

と言われて49キロと答えると

トモコは43キロだった。

160センチで43キロ。

私はまだまだ太っていると思った。

トモコはお弁当だってカロリーの高いものを

たくさん食べてるし

朝ごはん食べる時間なかったーっと

学校でパンを食べたりもしていたのに

なんでそんな痩せてるの...

私はこんなに我慢しているのに...

 

でも彼氏とデートに出かけたりした時は

出かけ先でカロリーの低そうなものを選んで

食べるしかなかった。

それでもいつもと比べてかなりカロリーが高い。

そして彼氏の家に行くと

彼の親がケーキやお菓子を出してくるので

食べるしかなかった。

 

いつもより食べてしまった日は

家で夜ご飯を抜くようになった。

親には外で食べてきたと言った。

 

そして夏になる頃には45キロになっていた。

 

ルール 【摂食障害⑤】

前回の続きになります。

 

私が決めたルールは

 

炭水化物を抜く

買うものはカロリーを確認する

カロリーの高いものは食べない

 

だった。

 

だいたい朝ごはんは置き換えダイエットでよくあるシェイク。

昼ごはんはサラダ

夜ご飯は家で用意されたおかず。

母におからや煮物をよく作ってもらっていた。

 

最初の頃はこの生活でも

まだ体重があるから耐えれていた。

友達から、ご飯それだけ?と言われたりしたが

あんまりお腹すかないから

とダイエットしていることは隠した。

 

そして3年生になる頃には

49キロになった。

念願の40キロ台だ。

 

友達のハルが身体測定の係りをしていて

みんなの体重が見えていたらしく

 

40キロ台の人なんてほとんどいなかったよ?

サトミ細すぎ!!

 

と言ってきて少し嬉しかった。

でもハルは私を心配して言ってくれてたんだと

後から知ることになる。